
「ちょっと横になるつもりが、気づいたら2時間経っていた…」
「昼寝から起きた後がツラい。だるくて動けない…」
「昼寝したいわけじゃないのに、気づいたら寝てしまう」
そんなお悩みを抱えていないでしょうか?
この記事では
・なぜ昼寝で寝すぎてしまうのか?
・なぜ昼寝からスッキリ起きられないのか?
その原因を深掘りしながら、具体的な対策・改善方法をお伝えします。
昼寝で寝すぎてしまう理由で考えられる原因とは?
そもそも適切な昼寝の時間とは
15~30分が適切な睡眠時間と言われています。
この、15~30分の短い睡眠のことを
『パワーナップ』
と言います。15〜30分程度の短い仮眠を取ることで
・集中力、記憶力の上昇
・ストレス軽減
・パフォーマンス、作業効率の上昇
などの効果が期待されると言われています。しかし、30分以上になってくると、深い睡眠状態に入り寝覚めが悪くなったり、逆に疲労感の増加につながると言われているため、15〜30分以内の睡眠をとることをおすすめします。
昼寝で寝すぎてしまう・起きられない原因とは?
短時間の昼寝がおすすめされるものの、
軽く寝るつもりが起きたら1時間以上経っていた…という人は少なくありません。
寝すぎてしまう、起きれない原因には以下のようなものが考えられます。
①慢性的な睡眠不足
②不規則な生活リズム
③睡眠時の姿勢
などが原因として考えられるでしょう。
普段の睡眠において、夜の睡眠時間が短かったり、質が悪いと
・日中に眠気に襲われる
・イライラしたり、集中力が無くなる
などと、睡眠が足らない借金状態、『睡眠負債』になるおそれがあります。名前の通り睡眠の『負債』であるため、1日2日での解消は難しいものです。
結果、パワーナップで起きることができず、「ノンレム睡眠=深い眠り」に入ってしまい、疲労感が増してしまう恐れがあるのです。
また、生活リズムが不規則だったりすると、体内時計に乱れが生じることで、先程紹介した『睡眠負債』につながり、起きれない原因につながる恐れがあります。
また、睡眠の際の姿勢も関係してくると言われています。完全に横になって寝てしまうと深い睡眠に誘導されて、結果『起きれない』・『起きた後体がだるい』原因につながる恐れがあるのです。
昼寝からスッキリ起きるための方法とは?
昼寝から適切な時間で起きるためには、先程紹介した起きられない原因
①慢性的な睡眠不足
②不規則な生活リズム
③睡眠時の姿勢
3つの解消が必要です。
また、睡眠前・起床後にすると良い行動もあわせてご紹介いたします。
①慢性的な睡眠不足の解消法
睡眠不足の原因として、『夜の睡眠時間の短さ』、『睡眠の質が低い』などが想定されます。
大きくこの2つについての対処法をご紹介いたします。
①夜の睡眠時間の短さ
・寝る1時間前からスマホ・パソコンは使用しない
→スマホ・パソコンから発する光には、脳を興奮させる作用があると言われており、結果的に就寝時間が遅くなる原因へとつながる恐れがあります。
・夕方以降のカフェインの摂取を避ける
→カフェインには脳の覚醒を促す効果があり、夕方以降の摂取は就寝時間が遅くなる恐れがあります。また、カフェインによる利尿作用で夜にトイレで目が覚める原因にもつながります。
成人の理想の睡眠時間は6時間以上と言われていますが、男性37.5%・女性40.6%は6時間未満の睡眠となっているという結果が出ています(※1)。紹介した2つの対策をもとに、理想の睡眠時間を確保することで睡眠不足の解消につながる可能性があるでしょう。
②睡眠の質が低い
・睡眠時の温度と湿度
→寝る時の部屋の温度は夏は26~28℃、冬は18~23℃前後、湿度は40~60%が理想です。主にエアコン等で温度調節しても良いですが、湿度が下がりすぎる場合は加湿器などを使用しましょう。健康づくりのための睡眠指針2014
・体に合った寝具を選ぶ
→オーダーメイドの(身体に合わせて作られた)敷布団で寝る方が、睡眠の質が高くなることがわかりました。身体に合わせた敷き寝具が睡眠の質改善!
枕も、身体と敷布団に合わせて選んだ枕の方が、睡眠の質が高くなることが言われています。睡眠と寝具の快適性
・寝室の部屋の照明
→『暖色系』の『間接照明』を選ぶことで、リラックス効果が期待でき、入眠に効果的だと言われています。
・睡眠の質を上げる食事
→チーズ、卵、ヨーグルト、ほうれん草、鶏むね肉、まぐろなどがおすすめです。
睡眠ホルモンである『メラトニン』の原料となる『セロトニン』の生成を促進する作用が期待される為です。
②不規則な生活リズムの改善
生活リズムが不規則になると、体内時計に乱れが生じ、結果睡眠不足につながっていきます。
体内時計を一定に保つために以下のことに気を付けてみてください。
・夜の就寝時間、朝の起床時間を一定に保つ
→同じ時間に就寝・起床することで、体内時計のずれをリセットする効果が期待できます。
・朝起きた後、1時間以内に太陽の光を浴びる
→光の刺激により体内時計が『朝』と認識し、自然に夜の適切な時間に眠くなるリズムが形成されます。
③おすすめの昼寝時の姿勢
椅子に寄りかかる
自宅や会社で、ヘッドレストのある椅子やソファーがあれば寄りかかる姿勢をおすすめします。車内であれば座席のリクライニングをできるだけ深く倒すと疲労軽減に効果的です。
机にうつ伏せになる
会社や学校では、机にうつ伏せになるのも効果的です。何もない状態で頭をつけるのが痛いという方は高さを調節したり、携帯用枕を持参するのをオススメします。
完全に横になる
完全に横になった姿勢で昼寝をすると深い眠りに入りやすく、起きられなかったり起きた後に疲労感を感じてしまう原因につながるため、浅い眠りで済むように椅子に寄りかかったり、机に伏すことをオススメします。
④睡眠前・起床後におすすめの行動
・【睡眠前】寝る直前にカフェインを摂取する
→カフェインの脳に覚醒を促す効果が出てくるのが約20~30分後。ちょうど目覚める頃に作用することで、昼寝からスッキリ目覚めやすくなります。
・【起床後】太陽の光を浴びる
『生活リズムの改善方法』のところで紹介した通り、光の刺激による覚醒作用で起きた後がスッキリし、昼からのパフォーマンス向上につながります。
【まとめ】昼寝で「寝すぎる」「起きられない」を防ぐには?
「少し休むつもりがぐっすり寝てしまう」、「昼寝後のだるさが辛い」──そんな悩みの原因は、睡眠不足・生活リズムの乱れ・昼寝の姿勢にあるかもしれません。
昼寝の理想時間は15〜30分の「パワーナップ」。これを超えると深い眠りに入ってしまい、かえって疲労感が増す可能性も。
改善のポイントは次の4つ
夜の睡眠の質と量を見直す(カフェイン・光・寝具・室温調整など)
生活リズムを整える(就寝・起床時間の固定、朝日を浴びる)
昼寝の姿勢を工夫する(椅子にもたれる・机でうつ伏せがおすすめ)
昼寝前のカフェインや起床後の光で覚醒をサポートする
正しく昼寝を活用して、午後からの集中力・パフォーマンスをグッと高めましょう!